山を登るランニング、ウォーキング
Muriasを出発し、標高1500mの山を登る。
30kmの距離で、標高差600m。
セブレロ峠より、傾斜は緩やか。
朝は、雲が多いが、昼間は快晴。
と思ったら夕方Molinasecaを過ぎた頃から雨。
山が近くなると、天気も変わりやすく。
レインコートを、リュックの最上部に入れていました。
レインコートは、コンビニで購入した500円のもの。防雨、防風、防寒に大変役立ちました。
Foncebadonを過ぎて2km。
La Cruz de Ferroにて
山道を走っていて、ふと気づいたこと。
「また、登りか…」と何度も思ううちに
「せっかくスペインまで来たのに、そんな気持ちで山を登るなんて、もったいない」と思えるようになりました。
一歩一歩よく味わうと、着地の仕方によって
自然と身体が前に進む時があることに気づきます。
身体全体で、地面に意識を向けられたとき…
力を入れなくても、身体全体が連動しはじめました。
うわっ
なんだ「この感覚は!」
頑張らなくても
身体が自然と動く。
身体という乗り物に乗って
遊ぶ子供のよう。
早く行こうとか
楽に登ろうとか
強く意識しすぎないとき
楽しい感覚が現れました。
山登りの楽しみ方が、少しずつ変わっていきました。明日のセブレロ峠越えに備えて。
山登りで、走っていると
サイクリスト達と、抜きつ抜かれつに。
写真撮影を求められ、ちょっと嬉しい😃
Aceboという木。
街の名前もAcebo.
泊まらなかったけど、泊まって見たかった街。
もう一つ。
泊まらなかったけど、泊まって見たかった街。
Molinaseca
後で気づいたことですが、泊まりたいのに泊まらなかった街が2か所続きました。
その後に待つ体験をするためだったのかなと今は思います。
その後に現れた体験は…
人種差別、宿泊拒否体験でした。
柔らかな体験でしたが
日本を出たからこその体験だったと思います。
Ponferradaであった体験は
いろいろありすぎたので
次回、まとめて書きます。
アストルガの坂道で
街並みは…Hospital de Orbigo
通過したけど、泊まってみたい街。
Astorgaの街に入る坂道で、老紳士と出会う。
道を尋ねると、坂を登りながら道を教えてくれて、日本の首相の話まで。佐藤栄作首相を知っていたので、かなりの年齢?80歳近くに見えました。22%も斜度のある坂を、息も切らさず、エネルギー溢れる老紳士でした。銅像の奥に写っている方。
大都市以外では、スペイン語が少しでも話せると、いいなと後々思いました。
例えば…
(多少間違えても、通じ合うものがあると思いました)
挨拶は、Hola!でいいと書いてある本もありますが、年配、年上であろう方には…
Buenas dias (朝〜)
Buenas tardes(午後〜)
の方がいいかなと思う場面がありました。
聞いても、いいですか?
¿Puedo preguntar?
サンティアゴへ行きたいのですが…
Quiero ir Camino de Santiago.
など
Catedral de Astorga
当初の予定では、ガウディ博物館に行く予定でしたが通過。先へ進みたい気持ちが勝りました。
Albergue de Murias
宿に着いて、シャワーを浴びた後。
ふと尻を触って、気づいたことがあります。
尻がフニャフニャ。
ここまで700㎞以上走り歩いてきたのに…
尻の筋肉が使えていなかった…
翌日から、尻の筋肉も使われるよう足腰に意識を向けて走り歩きました。
夕食のスープ。
いつもスープは、正体不明です。
でも、分からないからこそ、よく味わえる。
今思い出しても、美味しかった記憶が蘇ります。
スペイン巡礼〜大都市レオン
Mansilla→Leon
albelge”Gaia”で、朝食(donertivo)
出発して歩きながら、寂しさを感じる。
何となく勝手につながり(喜び)を感じていたから。
『一期一会』という言葉が頭に浮かびました。
時々、国道沿いの道があります。
大都市Leonに入ってすぐの肉屋さん(carneria)
昨日、買っておいたパンに、生ハムをはさんで
早めの昼食。生ハムは、小さな食料品店でもだいたい売っています。
Leonの大聖堂
2時間近くかけて、ゆっくり鑑賞。
『豪華絢爛』
Parador de Leon
大都市Leonをやっと抜け、ほっと一息。
血尿が収まってから、左足の脛に痛みが出てきました。痛くない着地を模索しながら、走り歩きます。
Mazarife(albelge S Antonio Padua)
大部屋ですが、空間が広いので、とても楽な感じ。
夕食は、地下の食堂で。
フランス、イタリア、ドイツ、アメリカなどから来た方々。
言葉は、通じなくても、楽しい夕食となりました。朝の出発時に、元気なイタリアーニと記念撮影。
朝夕食が、オプションになっているalbelgeが多いです。夕食は、ゆっくり話しやすいので、交流を深めたいときには、おすすめです。朝食は、早く出発したかったので、前日に購入したパンかビスケットで済ませていました。
城壁に囲まれた街・mansilla
青空の下
血尿の回復を願いながら
ゆっくり走り、歩きました。
昼前に、早めの休憩。
このカフェで、気持ちよく声をかけてくれたイタリア人🇮🇹ご夫妻。
私が、後から追い抜くとき。
インタビューみたいに動画を撮ってもらいました。
何となく足が止まらず、アドレス交換もせずに先へ。Ciao Ciao!
もう少しゆっくりした旅でもいいのでは?
と後で思う^_^
日本人の方と、ゆっくり話したのは3人目。
世界各地を旅する野尻さん。
スペイン語は、自然に覚えられた様子で
本にはない表現、言葉を使われていました。
さすが旅人、野尻さん^_^
広大な麦畑にあった巨大散水機?農薬噴霧器?
長さ50m以上に見えました。
映画『風の谷のナウシカ』に出てくる巨神兵が思い浮かびました。
Sahagunから、3.7km地点の分岐。
右側の古道を行く予定でしたが、分岐に気付かず、左側の車道にそった道へ。
約30kmひたすら真っ直ぐな道です。
城壁に囲まれた街
mansilla
城壁は、今でも一部残っています。
Iglesia de mansilla
教会です。
albelge'Gaia''
ご主人、奥さん、娘さん、多くは語らないけど、随所にさりげない気遣いが、伝わってきました。
宿の入り口近くのソファでくつろいでいた奥さん。
私が部屋に入ろうとしたところ。
さっと立ち上がり、部屋の灯りをパッとつけてくれた瞬間が記憶に残っています。
そんなに機敏そうには見えかったのに^_^
ほんのささいなことだけど…嬉しかった。
ご主人から、四国のお遍路さんの話が出たのは、初めてでした。
少し勉強しておけば、良かったと後で思います。
翌朝、宿を出るときには…
感謝の思いか、別れの寂しさか
歩きながら、涙が。
一期一会
Gracias por todo ”Gaia”
天使が、現れた!Angel se le aparecio!
ミゲルに、先に休むことを伝え、次の街へ向かう彼を見送った。
血尿のことは、すっかり忘れていた。
どこまでも抜けるような青空。
綿菓子のような白い雲が、浮かんでいた。
ミゲルと出会ってから、走った17㎞。
夢中で走れたせいか、普段以上の爽快感。
ゆっくり休もう。
宿を決めよう。
目の前に、二軒のアルベルゲ(巡礼者用の宿)が見えるが、何となくどちらにも決められないでいた。
よく見ると…
右側にある店も、アルベルゲだった。
ここだ!と何となく思った。
右側にあったレストラン入口から声をかけると、メガネをかけた30代前後の女性が出てきた。
見た目は、オフィスでパソコンに向かっている姿が似合いそう。
でも、どこか奥の方から出る優しい笛のような声で、宿の説明を受けた。
どこから、声を出しているのだろう?
今まで。
宿の人に、自己紹介されることなどなかったが、彼女は私に自己紹介してきた。
Soy Nuria.
ヌリアです。
『北斗の拳』に出てきそうな名前だ。
ますます気になる。
宿の中も…
大理石の階段。
適度に置いてある調度品もセンスがいい。
シャワールームも、ちょっと高級なホテルのよう。
こうなってくると、何もかも良く見える。
居室は、アルベルゲなので、2段ベッドだが、フワフワのタオルが置いてあった。
人として、大切にされている。と思った。
物質的にも、雰囲気までも。
もちろん、他のアルベルゲでも、親切にしていただいた。
でも、大切にしてくれてると感じたとき。
こんなに嬉しいものなんだと改めて思った。
アルベルゲ(巡礼者用の宿)は、最低限泊まれる宿というイメージが強かった。
本当に、泊まるだけという宿もあったが、多くのアルベルゲでは、宿の方の心意気が感じられ、チェックアウト後に涙が出るときもあった。
でも、このアルベルゲでは、いちいち感動させられた。
アルベルゲでは、もっとも高い一泊15€。
連泊したくなる雰囲気、空気感のある宿だった。
アルベルゲの名前は、分からないが、店の名前は…
Los canarios
una cama 15€ (cena +10€)
夕食は、オプションで10€。
前菜、メイン、デザート、ワイン。
どれも、手のかかった美味しい料理でした。
夕食時。
たまたま相席となった
ドイツ人のご夫妻。
お互いに英語は得意でないが、お互いに写真を見せ合って、楽しい時間を過ごしました。
他にも、入口で話したドイツ人カップル、相部屋となったドイツ人の女性2人など。
すべての体験が、鮮明に思い出せる。
私の体調、気分が良かったからか?
ヌリアが作り出した雰囲気、空気感なのか?
20日間の旅で
鮮明に記憶の残る1日となった。
これだけ話していながら
天使『ヌリア』の写真は…
ありません。
私も、残念です^_^
巡礼ランナー・ミゲルの教え
朝から、快晴。
宿を出るときには、上着を着ないと、寒いくらい。
朝陽を背に、パチリ。
運河沿いの道で、ジブリ映画を思い出す。
サンティアゴまで463㎞。
薄くなったけど、まだ血尿が出ていたので、Carrionで泊まるつもりで歩いていると…
後ろから、巡礼ランナーのミゲルが現れる。
サンティアゴ巡礼路を走る人に出会ったのは2人目。
99%の方が歩くサンティアゴ巡礼路。
ランナーに会うだけで、仲間に出会った喜びが湧いてきた。
スペイン、パンプローナ在住のミゲル。
サンジャン・ピエ・ド・ポーからサンティアゴ・コンポステラまで13日で走るつもりとのこと。1日70㎞…
私は、血尿が出ているから、今日は早く休むことを伝えると…
返ってきた言葉の中に、ぐさっとくる言葉があった…
No limited
身体の中から、エネルギーが湧いてきたことに気づき、自然と走るスピードも上がった。
自分への怒りか…
ミゲルへの怒りか…
怒りなのか、喜びか?
自分でも、理由の付けられないエネルギーが走りにつながった。
血尿は続いていたが、走り続けたかった。
乾ききった土。
カンカン照りの太陽。
走り方など、気にしないで、がむしゃらに走ることが出来た。
結局、Carrionから17㎞先のCalzadillaまで走ってしまった。
気付かないうちに、自分で限界を作っていたことに気付きました。
宿について、休憩しているところ。
夕方6時頃には、血尿も収束。
これまで絆創膏も、テープもなしで走れました。
アルベルゲは、8時頃までに入れば大丈夫な所が多い様子。私は、4時〜6時半頃には宿に入るようにしていました。Albergueは、基本的に予約なしで行きます。
満室で断られたAlbergueは、今回ありませんでしたが、8月など、人が増える季節は、様子が違うと思います。
サンティアゴ巡礼・それぞれのアルベルゲ
Este tunel se iluminaba antiguamente.
Albergue de Castrojeriz,Ultreia.
カストロヘリスのアルベルゲ(ウルトレイア)の地下壕。
山頂にある城まで、地下道が続いていたそうです。
宿のご主人が、昔のワイン絞り機、地下保存庫を伝える姿に、熱いものを感じました。
アルベルゲというと、泊まるだけのイメージがありましたが、それぞれの宿で、心意気が感じられ(温度の違いはあります)、朝出て歩きながら、涙が出るときもありました。
一期一会ですね。